PR

為替相場(為替レート)とは?円高・円安をわかりやすく解説します

お金のはなし

海外の投資信託や株式、債券を買うときには、為替レートの影響をうけます。石油や天然ガスなどのエネルギー資源や食品をはじめ、多くのものを輸入にたよっている私たち日本人にとって、為替レートはとても密接に関わっています。

円高と円安のはなしについては、どちらが良いかというわけではなく、あなたの資産を守る上では必ず必要な知識だと理解できることがポイントです。
この記事では、為替レートが心配で思い切った投資ができない方に向けて、わかりやすく解説します。

・為替相場(為替レート)のことばの意味を知る
・円高と円安の基本的な仕組みを理解する
・海外の金融商品を買うときに活かす

スポンサーリンク

為替相場(為替レート)とは?

まず為替(かわせ)とは、銀行などの金融機関を通して、代金の支払いやお金の移動をおこなう行為のことです。具体的には、銀行振込や口座振替などが「為替」にあたります。これらを日本国内で行う場合には「内国為替」といいます。

普段はあまり使うことばではありませんが、前提として円と円のやり取りなら「内国為替」となるわけです。なので、円と「海外の通貨」の交換なら「外国為替」となり、外国為替市場にて交換するレートを「為替レート」といいます。「外国為替市場」とは、金融機関や投資家などが取引をするオンライン上に限られた取引をする場のことです。

円高・円安とは?

他の通貨に対する円の価値が高くなることを「円高」、安くなることを「円安」といいます。

アメリカの通貨で例えるなら、1ドルと交換する際に支払うべき日本円はいくら必要か、ということ。80円でよいのか、倍の160円を出さないと1ドルをもらえないのか、80円のほうがお得ですよね。このように「円高」であるほど、少ない金額で海外のものやサービスを買うことができます。

「円安」は海外の通貨と比べて、円の「価値」が「安く」なるので、たくさん円を支払わないとものが手に入らないということになります。

数字が小さくなる(1ドルが100円⇒80円)ことを「円高」数字が大きくなる(1ドルが100円⇒120円)ことを「円安」と覚えておいてください。

為替レートの解説図

為替レートが決まる要因は、一言でいうなら需要と供給のバランスです。需要と供給が決まる要素は多岐にわたり、例えば各国の指標、金利差、輸出入額、財政、政治情勢、政策、通貨の供給量(マネタリーベース)などに左右されます。

例:通貨高(円高)と通貨安(円安)の要因

例えば、日本から海外旅行をするとき、円高になると安く購入することができます。いっぽう円安になると、その反対です。海外旅行が思った以上に高く感じることもあるでしょう。また円安の場合は、石油など海外の資源や原材料、製品を輸入するときに仕入れ値が高くなります。その影響で、ガソリン代や電気代も値上がりするわけです。

海外旅行における為替レートの影響イメージ図

とはいえ円高が良いかというと、一概にはいえません。海外で事業を展開する輸出関連企業の場合、円安になると、売上高は円に換算すると増えることになります。トヨタ自動車や積極的に海外展開するユニクロなどが「円安の影響を受けて……売上高が増えた」などのニュースを聞いたこともあるのではないでしょうか?

為替レートの影響をうける投資商品

アメリカドルをはじめとする海外の預金、株式、債券、不動産、投資信託などはすべて為替レートの影響をうける投資商品です。特に外国為替証拠金取引(FX)については、証拠金を担保に、まさに為替による差金決済のみを目的とした商品です。

米ドル建て預金へ100,000円を預けたときのイメージ図

こちらは外貨預金のイメージ図です。1ドル=100円のときに100,000円を預金したとします。※為替手数料等は加味していません。

その後、1ドル=80円(円高)になると、外貨預金を円に戻したときは80,000円と20,000円少なくなります。いっぽう1ドル=120円になると、120,000円で20,000円多くなります。

基本的に円高のときに海外の金融商品を購入し、円安のときに日本円に戻すと買ったときの金額よりも多くなります。ただし、必ずしも買うタイミングが円高のほうがよいとはいえません。

株式を例にお伝えします。こちらはアメリカの代表的な金融機関でもあるシティグループの過去6ヶ月間の株価チャートです。実際に7月13日、1株45.60ドルで購入しました。

(引用元:楽天証券 シティグループ過去6ヶ月株価チャート 2022年10月28日時点)

買ったときの為替レートが1ドル=137.26円だったので、円での支払いは6,259円でした。※売買手数料は加味していません。

10月12日に株価が下がったので、さらに1株40.52ドルで購入し、このとき為替レートは146.45円でした。前回から円安(137.36円⇒146.45円)になりましたが、株価が下がったので日本円での支払い金額は少なくなる(6,259円⇒5,934円)わけです。

つまり、できるだけ円高で買うことも重要な要素ですが、為替レートだけで判断することがベストとは言い切れないわけです。海外の株式を日本円で売買するときは「為替レート」と「株価」の変動により最終金額が決まります。

ちなみに、7月13日に購入した1株に対して、8月30日に0.51ドル(税引前)の配当金が支払われました。配当金は年4回(3ヶ月毎)受け取れます。このままドル建てで保有し続け、今後はたまった配当金でさらにアメリカの金融商品を買えば、為替レートの影響を受けることなく運用ができます。

まとめ

為替相場(為替レート)とは、日本円と海外の通貨を交換するときのレートです。
世界各国の状況によって常に変動しつづけ、私たちの生活や仕事に影響を及ぼしています。為替相場(為替レート)を理解することは、これからの将来資産を形成するうえでとても大切です。
まだ馴染みがない方は、ぜひ少額からでもよいので外貨建て資産(預金、株式、債券、投資信託など)を購入してみましょう。

タイトルとURLをコピーしました