「選挙のたびに『消費税を下げます！』って聞くけど、それだけで生活は本当に楽になるのかな？」
そんな疑問を感じたことはありませんか？
実は、消費税の負担を根本から軽くするカギは「経済成長」です。
短期的な減税よりも、持続可能な経済成長こそが私たちの暮らしの負担感を軽くしてくれるのです。消費税の軽減だけでは、短期的に個人の消費や貯蓄が増えることはあっても、持続的に所得が増えることは望めません。
この記事では、経済が成長し続けることで税金の仕組み全体がうまく回りだし、消費税に頼りすぎない社会にどうつながるのかを、わかりやすく解説します。
消費税を下げるだけじゃ不十分？本当の解決策は「経済成長」
家計を考えると「消費税がなくなればいいのに…」と思ってしまいますよね。 しかし、ただ税率を下げるだけでは、その場しのぎの効果しか期待できません。
大切なのは、経済全体が元気になって、会社の収益が増え、そこで働く私たちの給料も増えることです。 そうすれば、所得税や法人税の税収が自然と増えるので、結果として消費税にたよりすぎない仕組みを作れるようになります。
3つの税金、どう違う？所得税・法人税・消費税のつながり
国の税収源については、主に3つの税金があります。それぞれかかる場面がちがいます。
- 所得税: 個人の「お給料」や「もうけ」にかかる税金
- 法人税: 会社の「利益」にかかる税金
- 消費税: 個人がモノやサービスを「買ったとき」にかかる税金
経済が元気になると、会社の収益が増えて、私たちのお給料もアップします。 すると、所得税や法人税として集まる税金も増えます。 この2つの税収が安定して増えれば、消費税にたよる必要性が下がり、私たちの負担も軽くなる、というわけです。
会社の「成績表」からわかる、消費税負担軽減の仕組み
会社の「1年間の成績表」ともいえる「損益計算書」を見ると、この仕組みがよりイメージしやすくなります。
会社の「売上」が増える（図①）と、「売上総利益」も増えますよね。 会社はその利益の中から、従業員に「給料」を支払います（図②）。 つまり、会社の成績が上がれば、私たちの給料も上がるチャンスが増えるのです。
お給料が増えれば、所得税も増えますが少しぜいたくをしたり、欲しかったものを買ったりと、個人の消費も活発になります（図③）。 そうすると、所得税や法人税だけでなく（図④⑤）、消費税の税収も安定します。 このように、経済全体がうまく回り始めると、国の財政も安定し、消費税の負担を少しずつ軽くしていく余裕が生まれるのです。
私たちの「働きがい」が、より良い社会をつくる
消費税の負担を軽くするには、一時的な減税に頼るのではなく、経済を元気にすることが何よりも大切です。 会社がしっかり収益を上げて、その一部を給料として従業員である私たちにきちんと還元してくれる。 この好循環こそが、国の税収のバランスを改善し、消費税に頼りすぎない社会へのカギとなります。※会社の収益アップ→賃金アップ、の順です
SDGsのゴール8がめざす「働きがい」と「経済成長」は、まさにこの話につながります。私たち一人ひとりの仕事へのやりがいが会社の成長を支え、ひいては社会全体の負担を軽くしていくのです。 まずは、こうした経済と税金のつながりを理解することから始めてみませんか。
