ふるさと納税をやってみたいけど「何だか難しいそう」「いろいろ面倒くさそうだなぁ」「気になっているけど、なかなか始められない……」。
そんなあなたへふるさと納税について、はじめの一歩をサクッと5分でお伝えします。
今回はメリット&デメリット、手続きのポイントなど要点だけに絞っています。とてもよい制度なので、まだ未体験ならぜひこの記事を読んで、チャレンジしてみてください!
令和2年度の「民間給与実態統計調査」によると、給与所得者のうち4,452万人が源泉徴収により納税をしています。
一方ふるさと納税については552万人(令和3年度住民税控除適用者数)が利用しています。単純計算で12.3%です。まだまだ利用者が少ないようですね。
この記事は【SDGs】ゴール③、⑧、⑩、⑪に関連します。
「ふるさと納税」3つの特徴
寄附をする自治体を選ぶ
本来、税金は自分が住んでいる地域へ納めるもの。ふるさと納税は、ゆかりのある市町村や応援したい自治体に寄附ができる制度です。
若者が街を出て行ってしまい、税収が先細りとなるなか各自治体が強みを活かして、財政を強化するため2008年からスタートしました。
出典:ふるさと納税の活用事例
返礼品がもらえる
寄附をするとお礼の品として、各自治体から特色ある食べ物や特産品がもらえます。自治体が返礼品を調達する際には、寄附金額の3割以下とすることが義務付けられます。
とはいえ一般的な価格よりも安く仕入れることができると、消費者目線でみた時の還元率が3割を上回るお得な返礼品となります。コスパの良い返礼品というわけです。民間のポータルサイト「ふるさと納税ガイド」で還元率ランキングを検索できます。
税金の控除を受けられる
税金を納めている人であれば、寄附金のうち2,000円を超える部分については、所得税の還付と住民税の控除が受けられます。
所得のない子どもや専業主婦は、そもそも所得税を支払わないので寄附をしても控除はありません。他にも所得金額が103万円以下であるパートやアルバイトも控除の対象外となります。
3つのメリット
返礼品がもらえる
各自治体の特産品や体験イベントなどさまざまな返礼品が予算に合わせて、複数選ぶことができます。商品やサービスによって届く時期に違いがあり、期間が限定していることもあるので確認が必要です。
選ぶ基準として、還元率(お得感)や提携会社とのポイント付与率などコスパ重視の人が多いようです。人気がある特産品は魚介類や肉、フルーツなど。
税金の控除を受けられる
ふるさと納税は返礼品がもらえて、さらに税額の控除を受けられます。寄附をした合計金額から2000円を差し引いた額が、既に納めた所得税や翌年納める住民税から控除されます。
控除額の上限金額は収入や家族構成によって異なります 。シミュレーションできるサイトがありますので、あなたの上限額を確認しておきましょう。
2,000円を除く全額が控除できる寄附金額の一覧(目安)
寄附金控除額の計算シミュレーション
(出典:総務省 ふるさと納税ポータルサイト)
ポイントがもらえる
多くのふるさと納税ポータルサイトではクレジットカード決済ができるので、クレカのポイントが貯められます。サイトによって、さらに楽天やpaypayなどのポイント増額やマイルが貯まる、アマゾンギフト券がもらえるなどの上乗せ特典があります。
出典:ふるさと納税ガイド「徹底比較!2021年ふるさと納税サイトおすすめベスト12を発表」
デメリットは一つだけ
ふるさと納税を行い、控除を受けるためには原則として、確定申告が必要です。
以下のような方が対象です。
・6ヶ所以上の自治体にふるさと納税した人
・翌年の1月10日までにワンストップ特例制度の申請書を提出しなかった人
・自営業や副業があるなどの理由で、確定申告が必要な人
なお、給与所得者については、寄附した自治体が5ヶ所以下なら、確定申告をせず「ワンストップ特例制度」を使う方法もあります。
ふるさと納税ワンストップ特例制度について詳しくはこちら
(出典:総務省 ふるさと納税ポータルサイト)
<ワンストップ特例制度>
確定申告をしなくても住民税が翌年控除される制度です。 適用条件は、一年間に行ったふるさと納税先が5ヶ所以下であること。
返礼品の手続きをするときに、ワンストップ特例制度を選んでおくと「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」が自治体から送られてきます。
申請者本人を確認できる書類とあわせて、翌年の1月10日までに寄附先の自治体へ返送すれば申請完了です。
手続きのポイント5つ
あなたの上限額を確認する
まずは自分がいくらまで寄附できるか控除限度額を確認しましょう。シミュレーションで給与収入と家族構成を選択すると、ふるさと納税額の目安を確認できます。
ふるさと納税は返礼品がもらえて、さらに税額の控除を受けられます。寄附をした合計金額から2000円を差し引いた額が、既に納めた所得税や翌年納める住民税から控除されます。控除額の上限金額は収入や家族構成によって異なります 。シミュレーションできるサイトがありますので、あなたの上限額を確認しておきましょう。
2,000円を除く全額が控除できる寄附金額の一覧(目安)
寄附金控除額の計算シミュレーション
(出典:総務省 ふるさと納税ポータルサイト)
欲しい返礼品を探す
控除限度額の目安がわかったら、次に寄附したい自治体や欲しい返礼品を探します。
探し方は各自治体のホームページに掲載されていることもありますが「楽天ふるさと納税」や「ふるなび」といった、ふるさと納税ポータルサイトを活用すると便利です。サイトごとに人気返礼品のランキングなど検索できますので参考にしてみましょう。
ふるさと納税をする
欲しいものや応援したい自治体が見つかったら、各サイトから申し込み手続きをします。毎年1月1日から12月31日までの申し込み分が、その年の所得税の還付と翌年の住民税の控除の対象となります。
人気の商品は売り切れとなって、在庫がなくなってしまう可能性もあります。早めにチェックしておきましょう。また季節が限定される食べ物や体験イベントなどもありますので、余裕を持った手続きをおすすめします。
返礼品を受け取る
手続きが終わると、寄附金受領証明書と返礼品が届きます。
寄附金受領証明書は、確定申告をするときに必要となりますので忘れないよう添付してください。ワンストップ特例制度を選ぶと「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」も自治体から送られてきます。
返礼品は申し込んですぐに送られてくるものもあれば、季節に合わせて数ヶ月~半年後などに配送されるケースもあります。自分以外の家族や知り合いなどへ、ギフトとして届けることもできます。
控除の申告する
「確定申告」もしくは「ワンストップ特例制度」によって行います。確定申告が不安ならワンストップ特例制度を選択しましょう。
確定申告書の作成は、国税局のサイト確定申告書等作成コーナーから入力していくとスムーズかつ簡単に進められます。寄附金受領証明書の提出もお忘れなく。
ワンストップ特例制度を選んだ場合は、寄附した自治体へ「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を返送します。手元に申請書がない場合は、総務省ホームページ寄附金税額控除に係る申告特例申請書よりダウンロードできます。申請期限は、翌年の1月10日です。
まとめ
ふるさと納税は、自治体に寄付した分だけ所得税や住民税を支払ったということになります。寄附額に応じて、さまざまな返礼品がもらえる制度です。
税額の控除を受けられますが、所得税や住民税を納めていない専業主婦や学生などは控除を受けられません。寄付をした場合は、全額が自己負担となります。
確定申告もしくはワンストップ特例制度により、控除の手続きが必要になります。ワンストップ特例制度の申請期限は、翌年の1月10日です。うっかり忘れた場合は、確定申告で対応をしましょう。
これでおよそしくみがわかれば、一歩が踏み出せますね。最後に主なポータルサイトを紹介します。
・ふるさと納税ガイド:主要サイトを横断して情報を集めています
・楽天ふるさと納税:2021年オリコン顧客満足度(R)調査No.1
・ふるさとチョイス:お礼の品掲載数No.1
・さとふる:2021年11月28日まで最大11%paypayボーナス付与
最近、ふるさと納税を巡り、寄附金の詐取を目的とする複数の偽サイトが存在する旨報じられており、実際に寄附者が金銭をだまし取られる被害も発生しています。
怪しいと感じた場合は、お申し込みをされる前にご確認いただく等、悪質な詐欺には十分にご注意ください。引用元:総務省 ふるさと納税ポータルサイト