知人が十年来、住んでいるシンガポール。しかし、一度も行ったことがない。いつか絶対に行きたいところ。まずは知識の習得もかねて、手にとってみました。
アジアで最も物価の高い国
著者の花輪陽子さんが、2015年に家族でシンガポールへ移住し、その後のライフスタイルを通して経験したことや感じたこと、知ったことが執筆されている『シンガポールで見た 日本の未来理想図』です。
同世代&同郷ということもあり、(私などとはキャリアは比べものになりませんが)親近感大で読ませていただきました。
マリーナ・ベイ・サンズのイメージがとっても強くないですか?とくにかくお金持ちが多い国だろうと根拠なく思っていましたが、ほんとにリッチ。
例えば生活費は、月60万円程度。特に家賃や教育費、医療費は高め。会社経営者や外資系金融機関、日系企業の駐在員などであれば不自由なく暮らしていけそうです。
トヨタのカローラクラスでも、1,000万円するんですって!
シンガポールはグローバル教育の宝庫
経済協力開発機構(OECD)による学習到達度調査「PISA2018」でこそ、シンガポールは中国についで2位ですが、本書が出版されて時点では世界一でした。幼少期から英語や中国語を学ぶ機会が充実しいるので、グローバル教育に力を入れたい家庭であればよい環境ではないでしょうか。
肝心の教育費がどのくらい高いかというと、現地の日系スクールでも約2000万円程度。(日本で幼稚園から大学までずっーと私立の場合で、一人あたり約2,000万円が必要になります。)
せっかくならインター校に通って、卒業後は欧米系の有名大学へ進学するというならその倍以上かかるそうです。
「世界で活躍する人材を育てること」に政府がしっかりとサポートしてくれる仕組みになっています。大学卒業後、無事に外資系金融機関などに就職すれば30代、40代で年収3,000〜4,000万円も夢ではなく、学費も数年でもとが取れる計算になります。
いきなり勉強ガッツリ系が心配なら、まずは日本人の割合が多い学校から馴染んで行く方法もあるようで、おすすめのスクールなどもカテゴリ毎に詳しく紹介されていました。
日本の未来を考える
少子高齢化がますます進み、日々暗いニュースが多くなりがちな毎日。でも今の日本の暮らしも悪くない。十分に快適だと感じる今日このごろ。
少しずつ 少しずつでもよい、あらゆる世代が海外で暮らすこと、お金の事情(働き方による収入や生活にかかる費用)などを知る機会がもっとあって良いと思う。いやこれからは、人生の早いうちに知るべきだ。
「アメリカに次ぐ経済大国」の時代を生きた私たちは幸か不幸か、、、。
この本には次の世代に伝えるヒントがたくさんありました。国をあげて新しいことに取り組んでも成果が出るのは、数十年後。だからこそ今から始めよう。持続可能な社会のために何から始めようか・・・。