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こどもNISA、本当に教育資金に使って大丈夫?|こどもNISAは何歳から?|未就学児・小学生・中学生・高校生で考える判断基準

お金のはなし

前回の記事では、こどもNISAを教育資金として使うときに大切なのは、「非課税だからお得」ということだけではなく、教育資金には使う時期が決まっているという点だとお伝えしました。

こどもNISA、本当に教育資金に使って大丈夫?|教育資金を「投資」で準備するということ
2027年から始まるこどもNISA。教育資金として活用する前に知っておきたい投資信託の仕組み、信託報酬、価格変動リスクを解説。リーマンショックの事例や預貯金・債券との使い分け、教育資金ならではの「出口のリスク」をわかりやすく考えます。

投資信託には価格変動があります。

そして大学入学金や授業料は、株価が回復するまで待ってくれません。

だからこそ、こどもNISAを考えるときは、

「何を買うか」より先に、「そのお金をいつ使うのか」

を考えることが大切です。

今回は、そこから一歩進めて、

未就学児・小学生・中学生・高校生

に分けて、こどもNISAとの向き合い方を考えてみたいと思います。

結論から言えば、私は「何歳なら始めるべき」と一律には考えていません。

大切なのは、

子どもが今何歳かではなく、そのお金を使うまであと何年あるのか。

そしてもう一つ、

教育費をどこまで事前に準備し、どこから先を進学後の収入や奨学金などで支えるのか

まで考えることです。

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同じ「こどもNISA」でも、0歳と17歳では意味が違う

こどもNISAは、0歳から17歳まで利用できます。

ただし、同じ制度でも投資できる時間は大きく違います。

0歳なら大学進学まで約18年。

小学1年生なら約12年。

小学6年生なら約6年。

中学3年生なら約3年。

高校生なら、大学進学まで数年しかありません。

この「残り時間」の違いは、とても重要です。

なぜなら、投資では途中で大きく値下がりすることがあるからです。

時間が十分にあれば、その後の回復を待てる可能性があります。

一方、使う時期が近いほど、値下がりしたときに待てる時間は短くなります。

だから私は、こどもNISAを考えるときに、まず次の4つを考えてほしいと思います。

① このお金は何年後に使う予定なのか

② 大学資金なのか、それとも20歳以降まで使わないお金なのか

③ 値下がりしていた場合、使う時期をずらせるのか

④ 必要な教育費のうち、事前にいくら準備しておく必要があるのか

最後の④がとても重要です。

教育費は、大学入学までに必要額をすべて現金で用意する必要はありません。

進学後の親の収入から毎年一定額を負担できる家庭もあります。

子ども自身がアルバイト収入の一部を生活費や学費に充てる家庭もあります。

給付型や貸与型の奨学金を利用する選択肢もあります。

つまり、教育資金は、

「18歳までにいくら貯めるか」だけではなく、「進学後も含めて、誰が・いつ・どこから負担するのか」

で考える必要があります。

未就学児|時間を味方につけやすい時期

まず、0歳から小学校入学前までの子どもです。

この時期は、大学進学まで10年以上の時間があります。

長期で積み立てるという意味では、比較的こどもNISAを検討しやすい時期と言えるでしょう。

例えば、児童手当の一部や、当面使う予定のない教育資金を少しずつ積み立てる。

そうした使い方は考えやすいと思います。

ただし、

「時間が長いから全部投資していい」

ということではありません。

小学校入学、中学校、高校と進むにつれて、教育費は少しずつ増えていきます。

習い事、塾、部活動、受験費用。

大学より前に使うお金もあります。

ですから、

「大学まで使わないお金」と「途中で使う可能性があるお金」を分ける

ことが大切です。

未就学児の場合は、

このお金は少なくとも10年以上使わないと言えるか?

を一つの判断基準にしてみるとよいでしょう。

また、この時期はまだ進路も分かりません。

国公立なのか私立なのか。

自宅から通うのか、一人暮らしをするのか。

海外へ行くのか。

将来必要になる金額を正確に予測することは難しいです。

だからこそ、未就学児の段階では「必要額を完璧に計算する」というより、

将来の選択肢を狭めないための土台を少しずつ作る

という考え方が合っていると思います。

小学生|低学年と高学年では考え方が変わる

「小学生」をひとまとめにするのは少し乱暴です。

小学1年生と小学6年生では、大学進学までの時間が約5〜6年違います。

小学校低学年

小学校低学年なら、大学進学までまだ10年前後あります。

この時期も、ある程度長い時間を取れるため、教育資金の一部を投資信託で積み立てることは検討しやすいと思います。

一方で、これから中学、高校と進むにつれて教育費は増えていきます。

そのため、

大学資金と、中学・高校で使う予定のお金を分ける

ことが大切です。

例えば、高校受験や塾代に使う可能性があるお金まで値動きの大きい商品に入れてしまうと、必要な時期に取り崩しにくくなる可能性があります。

小学校高学年

小学校高学年になると、大学まで6〜8年程度です。

ここからは、少しずつ「出口」を意識し始めたい時期です。

同時に、

将来の教育費をすべて事前に準備する必要があるのか

も考え始めてよいと思います。

例えば大学進学後も親が働き続けるのであれば、

「大学4年間で必要なお金を全部18歳までに貯める」

のではなく、

入学時に必要なまとまった資金は事前に準備し、2年目以降の一部はその時点の家計収入から支払う

という考え方もできます。

教育資金の準備は、必ずしも「一括前払い型」で考える必要はありません。

小学生の時期は、

「こどもNISAを始めるかどうか」

よりも、

「教育資金のうち、どこまでを今から積み立て、どこから先を将来の家計で負担するか」

を考える時期だと思います。

中学生|「大学まであと何年?」と同時に家計全体を見る

中学生になると、大学進学まで約3〜6年です。

このあたりから、「長期投資」というよりも「出口が見えてくる時期」と考えたほうがよいでしょう。

例えば、教育資金として将来300万円必要だと考えたとします。

でも、その300万円すべてを18歳までに準備する必要があるとは限りません。

仮に大学進学後も親の収入から毎年50万円を負担できるのであれば、4年間で200万円を家計から捻出できます。

そうなると、入学前までに必ず準備しておくべき金額は変わってきます。

もちろん、親の収入が今後も同じとは限りません。

住宅ローンや老後資金とのバランスもあります。

だからこそ、中学生くらいからは、

教育資金だけを切り離さず、家計全体のキャッシュフローを見ること

が大切になります。

そしてこの時期からは、子ども本人とも少しずつ話をしてよいでしょう。

大学に行きたいのか。

専門学校なのか。

地元なのか、県外なのか。

一人暮らしをするのか。

海外に行く可能性はあるのか。

さらに、

「アルバイトをしたら、そのお金は全部自分のお小遣いにするのか」

それとも、

「毎月1万円、2万円は生活費や学費の一部に充てるのか」

といった話も、家庭によっては考えられます。

重要なのは、

親がすべて出すことだけが教育資金準備ではない

ということです。

子ども自身が一部を負担することも、家庭によっては立派な選択肢です。

奨学金も「最後の手段」と決めつけなくていい

教育資金を考えるとき、奨学金も重要な選択肢です。

奨学金には、

返済の必要がない給付型

と、

卒業後に返済する貸与型

があります。

貸与型にも、利息が付かないものと利息が付くものがあります。

家庭の収入状況や進学先、成績などによって利用できる制度は異なりますが、

「奨学金を使う=教育資金の準備に失敗した」と考える必要はありません。

進学時に必要な資金を、

  • 親の貯蓄
  • 親の将来の収入
  • 子どものアルバイト
  • 奨学金
  • こどもNISAなどの運用資産

に分けて考える。

そうすることで、投資資産を無理に大学入学時に全部売却しなくてもよくなる可能性があります。

これは「出口のリスク」を考えるうえでも大事な視点です。

例えば株価が大きく下落している年に、

「今年必要な学費の一部は家計収入から出し、投資資産の売却は少し先に延ばす」

という柔軟性があるだけでも、対応は変わってきます。

高校生|「いくら貯まったか」より資金計画を完成させる時期

高校生になると、大学進学まで0〜3年程度です。

ここまでくると、大学入学金や授業料など、近いうちに必要になる資金については、かなり具体的に考えられます。

進学先の候補も見えてきます。

自宅通学か、一人暮らしか。

国公立か、私立か。

奨学金を利用するのか。

アルバイトは可能なのか。

ここでは、

「大学4年間(6年間)でいくら必要か」

だけでなく、

「そのお金を毎年どこから出すのか」

まで考えたいところです。

例えば、

入学時の費用は貯蓄から。

毎年の授業料の一部は親の収入から。

生活費の一部は子どものアルバイトから。

不足分は給付型・貸与型奨学金も検討する。

長期間使わない資金は、そのまま運用を続ける。

このように、年度ごとの資金源を整理すると、必要以上に多くの教育資金を現金で寝かせる必要もなくなります。

そして、高校生の場合はもう一つ重要です。

こどもNISAのお金を、

大学で使うのか、それとも成人後まで残すのか

です。

大学費用をほかの手段で準備できているのであれば、こどもNISAの資産を無理に取り崩さず、成人後の資産形成につなげるという考え方もあります。

年齢別に整理するとこうなる

ざっくり整理すると、次のようになります。

子どもの年齢大学までの目安主に考えたいこと
未就学児約12〜18年長期運用と将来の選択肢づくり
小学校低学年約10年前後中高で使う資金と大学資金を分ける
小学校高学年約6〜8年事前準備と将来の家計負担を分ける
中学生約3〜6年キャッシュフロー、進路、奨学金まで考える
高校生0〜3年年度ごとの具体的な資金計画を作る

年齢が上がるほど、

「いくら増やすか」から「どう支払うか」へ

考え方を変えていくことが大切です。

教育資金は「4つの財布」で考える

教育資金を考えるときは、一つの口座にすべてを準備する必要はありません。

私は、次の「4つの財布」で考えると整理しやすいと思います。

① 事前に準備しておくお金

入学金、受験費用、引っ越し費用など、まとまって必要になる資金。

預貯金など価格変動リスクが低い商品で確保しておく部分です。

② 親の将来の収入から出すお金

大学進学後も親が働いているのであれば、毎年の収入から一定額を教育費に回せる可能性があります。

「毎年いくらまでなら無理なく出せるか」を考えます。

③ 子ども自身が負担するお金

アルバイト収入などから、生活費や学費の一部を負担する方法です。

もちろん学業とのバランスが最優先ですが、「自分の教育費について考える」という金融教育にもつながります。

④ 奨学金やその他の制度

給付型、貸与型などを含め、利用できる制度を調べます。

これらを組み合わせると、

「大学4年間に必要な金額を、すべて18歳までに準備しなければならない」

という考え方から離れることができます。

子どもが成長したら、「一緒に作る資金計画」にする

こどもNISAは、親が子どものために積み立てる制度です。

でも、私はずっと親だけで考える必要はないと思っています。

未就学児のときは、親が将来のために準備する。

小学生になったら、

「あなたの将来のために、少しずつお金を準備しているんだよ」

と話してみる。

中学生になったら、

大学にはどれくらいお金がかかるのか。

県外に出たらどんな費用が必要なのか。

高校生になったら、

親がどこまで負担するのか。

アルバイトをするなら、どこまで自分で負担するのか。

奨学金は使うのか。

こどもNISAのお金は大学で使うのか、それとも残すのか。

一緒に考える。

私は、こうした話をすること自体が金融教育になると思います。

投資の仕組みを教えるだけが金融教育ではありません。

「将来何をしたいのか。そのためにいくら必要なのか。そして、そのお金を誰がどのように準備するのか」

を家族で話すことも、大切な金融教育です。

「何歳だから」ではなく「あと何年あるか。そして、どう支払うか」

こどもNISAは、0歳から17歳まで利用できます。

でも、全員が同じ使い方をする必要はありません。

大切なのは、

「何歳だから始める」ではなく、「そのお金を使うまであと何年あるか」

です。

さらに、

「必要な教育費をすべて事前に準備するのか、それとも進学後の家計や本人の収入、奨学金なども組み合わせるのか」

まで考える。

使う時期が近づくほど、

「どれだけ増えるか」

よりも、

「必要なときに、無理なく支払えるか」

が大切になります。

教育資金は、貯蓄だけで作るものではありません。

投資だけでもありません。

貯蓄、運用、親の収入、子ども自身の収入、奨学金。

それぞれの役割を組み合わせながら、家庭ごとの資金計画を作る。

こどもNISAも、その中の一つの手段として考えてみてはいかがでしょうか。

次回は、こうした考え方を踏まえて、

預貯金・債券・投資信託をどう組み合わせ、いつ現金化していくか

という「出口戦略」について、さらに具体的に考えてみたいと思います。

※本記事は特定の金融商品への投資や奨学金の利用を推奨するものではありません。投資信託等には価格変動等により元本割れとなる可能性があります。
奨学金についても制度ごとに利用条件や返済条件が異なります。各家庭の収入、支出、進路、資金計画に応じて判断してください。

こどもNISA、本当に教育資金に使って大丈夫?|こどもNISAの出口戦略|教育資金はいつ現金に戻す?
こどもNISAの出口戦略を解説。教育資金をいつ現金化するか、含み益が出たときの利益確定、預貯金や親の収入・奨学金との組み合わせまで、必要な時に必要なお金を使える状態にする考え方を紹介します。
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